PF(5th)

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藤倉君と長峰さん

「藤倉冬麻17歳は放課後、こんなふうに最愛の先輩と過ごす時間を、とても大切に思っているのだった……」
「『最愛の』がつきましたね」
「ダメかな」
「まあいいですよ。進めてください」
「ありがとう。感謝するよ。ところで藤倉君、冬ってなんだろう」
「漠然とした質問ですね……季節とか、そういうことですか?」
「まあそうだね」
「……」
「…………」
「…………あれ、終わりですか?」
「冬は、人の心をセンチメンタルにさせる……」
「確かに、そういうところはあるかもですね」
「小さい頃、雪だるまを作ったことがあったんだ」
「雪だるま」
「似合わない?」
「いや、小さい頃があったんだなって」
「ころころ。ころころ。だんだんと大きくなる雪玉は、僕の背丈を超えるくらいになった」
「がんばりましたね」
「そして思った。これでは頭を乗せるのが大変だ」
「あー、まあ、そうですね」
「僕は壊した。雪玉を。パンチで。キックで。スープレックスで」
「最後が気になりますが、続けてください」
「そして思った。これでは頭が乗せられない」
「そりゃそうだ」
「いや待てよ。さっき壊したのは頭だったんじゃないか?」
「はあ」
「ということは、頭も体も出来上がっていたんじゃないか?」
「なにこの超理論」
「つまり僕らは何だって出来る。そして何だって出来ない」
「名言っぽくなってきた」
「ねえ藤倉君、冬ってなんだろう……?」
「とりあえずゴハン食べましょう」
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