PF(5th)

藤倉君と長峰さん

「例えば八千代と藤倉君が結婚したとして」
「仮に」
「帰ってきた藤倉君に八千代が言う訳だ」
「ふむ」
「『今日もお疲れ様でした。ゴハン出来てますから。すぐに用意しますね』」
「あれ? いい展開……」
「『ごめんな八千代。今日の面接もダメだったよ……』」
「え」
「『気にしないでください。さ、食べましょう。はい、あーん』『お前には苦労ばっかりかけて……』『あなたのための苦労なら、幸せですから』『すまぬ……すまぬ……』『この子も、きっとそう思ってます』『え!? それって――』『……はい。3か月だって、お医者様が』」
「優しい嫁さんですね……」
「藤倉冬麻は思った。明日はちゃんと面接に行こう……!」
「これダメな人だ!」

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藤倉君と長峰さん

「例えば泉と藤倉君が結婚したとして」
「長峰さんがお兄さんになる、って話ですね」
「そこは置いといて」
「そこスルー……?」
「仕事から帰ってきた藤倉君に泉が言う訳だ」
「ふむ」
「『泉にしますかぁ☆ イズミにしますか♪ それとも、い・ず・み(はぁと)』」
「三択の意味がない」
「『えぅ? トーマさんのシャツからあの女の匂いがします……!』」
「ちょ」
「藤倉君……僕たちずっと友達だよね」
「なにごと」

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藤倉君と長峰さん

「藤倉君は八千代の手料理を食べることもあるよね」
「ありますね。たまにですけど」
「やっぱり藤倉君の下を唸らせる料理なんだろうね……」
「おいしいですよ。気になるなら今度いっしょに――」
「藤倉君の下を」
「舌を?」
「下を唸らせる……」
「視線の位置、変じゃないですか?」
「八千代が藤倉君の下を唸らせる……!」
「なんか変じゃないですか?」
「舌が下を唸らせる……!」
「なんか変じゃないですか?」
「ちなみにどんなふうに唸るのかな」
「別に、実際に唸る訳じゃ……」
「どんなふうに唸るのかな」
「……まあ、『唸る』っていうぐらいなんで」
「うんうん」
「『うおぉぉぉ』『うまいぞぉぉぉ』『最高だぁぁぁ』とか……」
「これはひどい」
「なんか変じゃないですか?」

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藤倉君と長峰さん

「泉が『ナデナデシテー』って言うからチョップしたら『ブルスコ』とか言って飛んでいったとしてモルスァ?」
「これどうしたらいいの」

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見栄

2LDKで1万円。「前に自殺した人が居たとか」「ございません」「幽霊が出るとか」「聞いたことがございません」「ものすごく日当たりが悪いとか」「そういったことはございませんが――ただ」ほらきた。何も無い訳がないのだ。「このお部屋、何故か携帯の電波が入らないという問題がございまして」それはさすがに困るでしょう? と不動産屋は語る。いやあ全く困りませんよなにせここ一年携帯に着信なんか無いですからね――とも言えない雰囲気。惜しい。

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